写真x 写真00
基本は、マルシンのコピーのようですがハンマー形状などCMC2型にも似ています。
人気もあまりなかったのか、そうたくさんは見られません。
写真01
CMC68、中田と同じ型のSAAを作っていたコクサイでしたが、1976年(昭和51年)に全面改訂したSAAを発売しました。このころはモデルガンバブルとも言える時代で、各社がリニューアルした精度の良い製品を数々販売し、高級真鍮モデルや 鉄製長物も溢れる絶頂期でした。

写真06

CMC68型と並べています。ニューと伸びたハンマーが似ているかと思いましたが、それほどは似ていませんでした。 全体にコクサイ2型のほうが小さくスマートに感じられます。


写真06

こちらはMGCと並べています。
MGCのバレルがすごく太く見えます。MGCの7.5インチモデルは写真のように短く作られています。


写真04
マルシンのコピーだと書いたのは、ご覧のようにフレームが全く同じな形のワンピースだからです。 右がマルシンのSAAです。

刻 印

写真06
写真の製品は52年規制後の物のようでsmG刻印が入っています。
10.77 とありますので1977年10月に作られたものでしょう。
新規制以前のものにはsmマークが入っていたと思います。smG規制のために金型を変更したために、 製造年月とsmGマークのところが凹んでいます。

登 場

Gun誌表紙
先に書いたようにモデルガン絶頂期の昭和51年に登場です。そう、このあと地獄の52年規制がやってきます。
 
以下は自説なのですが、このころは団塊の世代の先輩たちが作り出した第一次ブームから10年くらい経ち、団塊世代も就職し お金が自由に使える世代に突入しています。
 
給料の多くを高価な高級モデルガンに捧げる人たちがいて、その他の人たちは 2ケ月にひとつくらいはハンドガンを買える層がゴロゴロ居たのではないかと思います。モデルガンバブルの時代でした。

写真05


とにかく、出せば売れたのでしょう、コクサイからも変なP-38やたくさんのモデルが新登場しています。 MGC からはMJQ やGM-3、CMC からはガバメント3型など今では希少なモデルたちがこのころ登場しています。
 
写真はクリック拡大できます。テレビCMの事が書いてあります、モデルガンバブル期の様子がわかりますね。


メ カ

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マルシンのように一体型のフレームです。ほかは一般的なSAAと同じ作りです。

写真08
ボルトやトリガーのネジは、先端部にネジが切ってある普通方式です。

写真09
ハンマーはユニークな作りです。真鍮の板を2枚挟み込んでいます。これなら激しいアクション遊びにも 耐えられたでしょうね。ユーザーにやさしい作りをしています。

写真10
ベースピンの頭は外れるようになっています。この細工は何故だか解りません。不思議な加工です。

紙 箱

写真11
写真の物はsmマークのシールが貼っています。
箱の横にはNo.11 と書かれていますね。11番目の製品だったのでしょうか?

カート

写真12
どうやって分解していいのか解らなかったので、そのまま撮っています。
頭が飛び出し発火する方式です。

おわりに

写真13
コクサイは、この2型SAAのあと16年ほどしてオールドタイプのSAAを発売します。
写真左がコクサイ3型のSAAです。
その製品はオジリナルに富んだものになっていますが、時代はすでにプラスチック・エアガンの全盛期でした。
 
生物が栄枯盛衰を繰り返すように、時代によって流行り廃りをいろいろな製品が繰り返していきます。 そのなかでも一番のバブル期に登場した化石のひとつを発掘して紹介してみました。

おまけ

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