MGC・モーゼルミリタリー

亜鉛ダイキャスト・モデルガン
写真0 写真0
写真0
MGC モーゼル・ミリタリーです。後ろの小冊子は、当時MGC 直営店で販売していたスモールアームズという洋書です。
子供の頃は、情報が少なく英語なんか全然わかりませんがよく購入していました。
いつの日にか全号揃えるのだ・・と思っていましたが結局揃いませんでした。


写真01
MGC のモーゼルとホンリューモーゼルは、どちらが先なのかよくは知りませんが 両者は、全然レベルが違って、こちらのMGC の物はそうとう開発が古いのに完璧・決定版です。
世の中の9割以上のモーゼルミリタリーの形をよく再現しています。
日本ではマガジン式のモーゼルの方が多いので間違った知識が広まる恐れがあります。
こちらにある英語のページですが、よくまとまっています。ご参考にどうぞ。

http://www.g6csy.net/c96/database.html


写真02
実銃と同じクリップ装弾式です。モーゼルミリタリーは、オートマチック拳銃の ほんの初期に開発された物で、当時のライフル銃式の装弾方法です。
当時はマガジン式のほうが珍しかったです。
MGC もきちんと再現していてトリガー前方にマガジンは入りません。


写真03
ボルトを引いてコの字になったところにクリップを挟んで装填します。


写真04
この状態で上から指で押し下げます。
むかし何かの映画でそれを見てMGC モーゼルに憧れた物でした。

MGC のバレルはツーピースですがまったく段差を感じない素晴らしい仕上げです。
実銃はワンピースのようです。モデル1930 は段差があります。


写真05
実物のクリップは、左のごとくすこしカーブしています。
MGC のカートもボトルネックでモーゼル弾を再現しています。

このモーゼル弾は、当時ボーチャード弾をコピーして装薬を増やした物で 高速弾で有名です。その後トカレフがコピーしました。両弾は共用できます。
7.63モーゼル弾は100年以上経った現在でも現役です。


写真06

本物のようにまず弾倉部をばらさないと通常分解できません。 MGC のモデルは、スプリングがピアノ線ですが、実銃は板バネなので 折れることがあったのでしょう。

ストック付きの革ケースには予備のマガジンスプリングが 装備されていました。


写真07
ネジを一つも使っていない構造でラッチを上げるだけでゾロっと機関部が抜けます。
実はMGC モデルはひとつだけ、トリガースプリングがビスで止められています。


写真08
上記の小冊子の写真と比べてもいかに実物に近いかが判ります。


写真12
ボルト図 MGC のロッキングブロックは、引っ掛け部分が少ししか出ていません。

実銃は右のイラストのようにでっかくベロが出ていて下からもでっかいツメでしっかりと抱えられています。

ロッキングブロックは重力で落ち込むのではなくボルトによって落とされて ハンマースプリングの力で戻ります。従って銃をさかさまにしても正常に動作します。
ところがモデルガンでは作りが甘いので写真のごとくかみ合わせて組み立てても 、噛み合わせなく組み立てても動作に違いは見られません。


写真13
上がMGC で下のブロックがハドソン1930です。ハンマー形状以外は違いが判りません。
ハドソンのモーゼル1930 のロッキングブロックは形状がMGC とまったく同じで、動作もMGC 同様に写真のように噛み合わせても、ただ乗せているだけでも動作に違いはありません。

ハドソンの機関部はMGC のコピーだと思います。
また、本来の1930型はセフティの形状がまったく違います。


写真09
MGC のグリップの間隔の狭いミゾ堀リは、実物をよく再現しています。
ハドソンのグリップも1930型の幅広ミゾを再現しています。
MGC のグリップフレームには、ストックが付けられるように溝が切られています。

発売当初は、カートは9mm弾使用でプラグリップにも9の文字が赤く入っていました。
その後、カートが7.63型になりグリップは写真のように変更されました。
が、カタログ写真は、そのまま9mmの写真でした。

また木製グリップは9の字が焼き印された9mmルガー弾使用モデルのままでした。


写真10
刻印は、実物同様しっかり入っています。MAUSER マークは、ミリタリータイプには通常 は見られません。コマーシャルタイプにあったものでしょう。


写真11
この頃のMGC は、実銃再現方針だったのでしょう。ルガーP-08 も 素晴らしい出来栄えです。独自機構のMGC になるのは、もう少し後のようです。

本格的モーゼル・ミリタリーのモデルガンで他社が追求できないくらい、 よく出来た決定版だと思います。当時のMGC の技術力の高さを物語っています。
銃身一体型なのでsmG 規制後も販売されました。


だいじそ さんのブログ 元祖「GUN物喪志」 から写真をいただいて使用しています。
貴重な3.9 インチモデルです。

写真14


追記・BOX

箱写真

Tonさんより、箱写真を頂きました。有難うございます。かっこいい箱ですね。


おまけ

分解図のJPG が別窓で開きます。→  分解図へリンク


-- MGCに戻る --