ナカタ P-38・レストア

マルシンプラ用パーツを使って
写真15

この個体はナカタのフレーム、スライドにマルシン金属製のバレルを入れて 内部パーツはマルシンプラ製モデルガンの物を使ってレストアしたものです。


フロント・サイトの違い

写真14

ナカタのフロントサイトは右のように戦後のP-38 を模しています。
対して写真左のマルシン金属のバレルは、戦中の物をコピーしています。
ロッキングブロックを少し削ると互換性があります。


写真00

マルシンのプラ製モデルガンは、初期の物にナカタのP-38 と同じ形の物が存在するようですが ここで使った内部パーツは、疑似ショートリコイル式の新しいプラ製モデルガンの物です。


特徴的なハンマー形状

写真10

写真の右側がナカタ・オリジナルの特徴的なハンマーです。
指をかける所が極端に盛り上がっています。
形状的には左のマルシン・プラ用のハンマーの方が実物に近いです。

左のマルシンハンマーの状況でスライドを引くとハンマーがコックしたりしなかったりで ギリギリの状態です。確実にコックさせるには、ナカタのように打撃面を すこし盛り上げてやると良いと思います(この個体はシア、ハンマーともにマルシン製)。


レストア・パーツ

写真03

このナカタ・ミリタリーの内部機構パーツは全部マルシンプラ製から移植されたレストア品です。 大きく加工が必要なのは、マガジンキャッチのみです(ヤスリでOK )。
リコイルスプリングガイドは丸ネジ加工品。マルシンの物は長いので切断する必要があります。


写真04

シアは、プラ用の物ですが軸径が大きくなっているので、作例ではプラ用シアにブッシュを入れています。フレーム穴を大きくして、プラ用のシャフトを使用しても良いと思います。


写真05

トリガーバーはね上げ用のスプリングは、形状がまったく違うので、本来(1)の穴で止まっている物を(2)に穴を開けてプラ用のスプリングを使用しています。
ナカタ・オリジナルは、下の写真で、実銃に近い形のスプリングですが、ショボイので私もプラ用のでっかいスプリングが好みです。穴をあけるときは、マガジンに干渉しないように後ろ側に開けないといけません。

上の写真のトリガーバーは、マルシンのものが 調整中に折れたので自作品とのことです。ちなみに、ここのシアーを引っ掛けるところを「遊び無し」状態にすると、まるでDA リボルバーのようなスムーズな回転が得られます。でも折ってしまう可能性もあるので自信のある人だけ挑戦してください。


ナカタのハンマーにマルシンのストラットを合わせる場合

写真06

このページのミリタリータイプではなく他の古い個体のストラットと右にマルシンのストラットを 並べています。マルシンの物は削る前です。
上の方の黄色矢印の部分を削りました。下の方の水色の矢印は、このままではグリップに干渉しましたので ペンチで伸ばして少し曲げを弱くしました。


ハンマー形状の違い

写真07

ナカタのハンマーとマルシンの物は外形は同じですが細かいところに違いがあります。
解りにくいのですが、右下に重ねた画像を載せています。中田の方がシアにかかる部分が長いです。 またハンマー打撃面も盛り上がっています。

よってナカタのハンマーにマルシンのシアという組み合わせではうまくハンマーがコックできません。 ハンマー下部を叩いて曲げるか、削らないといけません。

マルシンのハンマーとシアで組んだ場合は、そのまま使用できます。


完成です

写真16

右のナカタオリジナルも良いし、マルシンとの合体によってより戦時モデルになったP-38 も良いですね。 ジャンクでも部屋の隅から出てきたらマルシン・パーツを使って再生させてみてはいかがでしょう?



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