写真x
去年(2014年)くらいでしょうか?CAWに運営上の大きな変更があり、名物社長は経営にタッチしなくなり MULE という会社で行動するようになりました。したがってCAW のトンプソンとは書きましたが販売はMULE からのようです。 もともとハドソンの廃業にともなって金型をCAW が購入したのが始まりでしたが、現在ではCAW は、製造をする会社でMULE が販売を 行う会社のようです。MULE では、社長が思うように運営しているようで、それは製品にも随所に現れています。
写真01
2015年2月のMULE ブログに初めて登場した時には、2ヶ月後を目標と謳っていましたが、今月(8月)待ちに待ったすえ到着しました。あれこれこだわったせいで遅れたのでしょう。おかげで完成度は高いです。
この記事を書いている段階では、まだ発送作業が途中のようなので予約したけれど手元に届いていない方もいるかと思います。

外 観

写真02
私はMGC のトンプソンしか持っていなかったので、このエジェクターが新鮮でした。

写真03
このプレート状バネも新鮮です。グッと来ますね。
MGC のトンプソンでは、よく出来たモールドでしたから。

写真04
おぉっ、リアサイトの反射防止まで加工されています。MULE の社長は無可動の実物トンプソンを持っていらっしゃるようなので、実物でもこのような加工がなされているのでしょう。こだわって作っていただき有難いです。
写真28 実物写真を取ってきました。

クリック拡大します。


刻印あれこれ

写真05
社長のこだわりは、特に刻印に現れています。風のうわさではン千万?かけてレーザー加工機を導入したようです。それが トンプソンに役立っているのかは解りませんが、あちらこちらにこだわりのマニアックな刻印が見られます。
 
このリアサイトを止めるネジもハドソンのものから変更されていて裏から止められています。
写真06
おなじみのUS 国家財産。ガバメントなどの軍用銃に見られます。
この穴は何でしょうか?水抜き穴ですかねぇ?
写真07
オートオーディナンス社の刻印です。もと軍人だったジョン・トンプソンさんが作った会社ですが、時代に合わずに あまり儲けることはなかったようです。トンプソンさんは亡くなったのちに第二次大戦での銃の活躍で名前が有名になりました。
写真08
M1A1 は、最終型で「どうして初めからこんな形でなかったの?」というくらい省略されて完成されています。 日本のモデルガンでM1A1 以前のボルトの形をコピーしているのはCMC のM1 だけです。
 
ストックのネジが左側に頭が来ていますが、これは反対向きが正しいのかもしれません。
写真09
なにげに打たれている刻印ですが、全てに意味があります。モデルガンでこのように実物刻印を再現してくれるのは 大変ありがたいです。それぞれの意味は下記のページに詳しいです。↓
http://www.pbase.com/darklightimagery/savage_m1
 
簡単にまとめると と言った感じでしょうか?

写真10
こんなところにもマークが有ります。上記のページにも書いていますが、これは製造を行ったサベージ社のマークだそうです。 オートオーディナンス社は製造設備がなかったのかな?それとも軍事下ですから各社で作られていたってことでしょうか?
写真22
外さないと分からないグリップ上面にもSのマークが有ります。これもサベージ社を表すのでしょうか?
写真22
また、外されたフレーム側にもNのマークが有りました。まったく、見えないところにまで手をかけ過ぎです。
写真25
おぅっ、こんなところにまで・・・社長すみません、見逃していました。
フロントサイトリングの裏側にサベージ社を表すSの刻印が有りました。実銃にも有りますね。
写真26
しゃ、しゃちょー!やり過ぎです。こんなところにまで刻印入れても誰も見ませんよ。

マガジン刻印

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マニアック社長の面目躍如、マガジン刻印は各種を再現しています。

メカニズム

写真11
本体後方下部のポッチを押さえれば、実物のように簡単にバラせます。
ですが、初めてバラした時は硬くって全然動かせませんでした。しかし2度めからはスルスルにバラせるようになりました。
写真19
smG製品ですのでチャンバー部で閉鎖されています。ガスバイパスで煙は抜けるようになっています。

写真20
smGマークってこんなところでもいいんですか?っていう場所に刻印がありました。
ガスバイパスの蓋にはMULE のアドレスも彫ってあります。遊び心満載です。

写真27
↑拡大できます
このモデルガンのパーツ類は、非常によく出来ています。実銃そっくりです。まさに実銃の研究に使用できる というモデルガンの面目躍如です。元の設計は御子柴さんでしょうか?

気になるところ

写真12
本体とフレームのあいだにけっこう隙間があります。これは、真っ直ぐな本体と上部に反ったフレームによるものです。 ハドソンの金型のせいなのかCAW の製造のせいなのかは解りませんが、フレームは目でわかるくらい反っています。 これを削って真っ直ぐにするのは、そんなに難しくないと思いますが、現在ガタつきは殆ど無いので削ったおかげで ガタガタになるのも嫌なのでこのままにしておこうと思います。
写真13
購入時のままにマガジンを差し込むと2度と抜けてこない恐れがあります。私はMULE のブログでの投稿を読んでいたので 注意したのですが、それでも20連マガジンが抜けなくなって焦りました。そういう時は、まっすぐに引っ張るのではなく、ひねってやるとナンとか外せました。こりゃあ、やばいのでマグキャッチの頭をすこし削りました。
写真14
ボルトのハンドルも抜けなくって大変でした。ここも写真矢印の部分をすこし削りました。
写真18
20連マガジンは、MGC の物の加工でしょうか?穴が2箇所に開いています。ですが写真のようにすこし上に開けられているので、マガジンが下がって装着されてしまいます。このままではカートがチャンバー下部に突き刺さり装填できません。手で下から持ち上げながらなら可能です。 本来は、あと1mmくらいマガジンが上がらないといけません。これは穴を何とか補修するか、チャンバーの スロープ入り口を削るかしないといけません。30連マガジンは調子いいです。

追記・20連マガジンの調整

写真22
20連マガジンの穴を調整しました。1mmアルミ板を90度に曲げて穴に瞬間接着剤で貼り付けて、削って仕上げました。 1mmのままではマグキャッチがかからないので0.5mmくらいに削って仕上げました。 これでバッチリかかります。ページ下の方に新たに20連マガジンのビデオを追加しました。

カート

写真15
付属のカートは、かなりゴッツい印象です。写真右端のMGC 用タニコバのカートは、MGC トンプソンのチャンバー位置が マガジンに近いために急激にタマが水平になれるように四角く作られています。よってCAW への装填はうまく行きません。(のちにちゃんと動くことを確認しました)。
 
このページの一番下に発火ビデオを載せていますが、見ていただくと分かるのですが、MGC 、CAW のガバメント用のカートの 調子が良かったです。一回きりの発火撮影ですので、なんとも言えませんが撮影時は純正カートよりもガバ用カートの ほうがうまく動きました。
写真16
CAW のカートは35発有りますので、5発をCAW ガバメントに使ってみました。これもビデオに撮っています。 何事も無く使えますので、ほかの会社のガバメントにも使用できると思います。ただし、エキストラクタやエジェクターが 亜鉛製ですと重い真鍮カートによって破損する可能性も有ります。ちなみにCAW のガバは両パーツともに鉄製ですので 安心して真鍮カートを発火できます。

おわりに

写真21
子供の頃はテレビドラマ「コンバット」をかじりつきながら見てきた私ですので、モデルガン趣味の以前からトンプソンは 憧れでした。男の持つ道具という感覚が刷り込まれています。 このたびはサンダース軍曹が持っていた右にハンドルの付いたM1A1 を手に出来たのはすごく嬉しかったです。 友人からハドソン製を借りて比較しながら記事を書こうと思っていましたが、あまりの嬉しさに待ちきれなくって、ページを書いてしまいました。
 
MULE のブログによると社長は、MGC トンプソンの金型も入手されているようで来年に向けて手直しをしているようです。 これはまた楽しみが増えました。このたびのハドソン・リバイバルは、期待して待ったかいのあった出来栄えでしたので 来年のMGC も期待に胸を膨らませて待つことにします。

分解図

分解図

ビデオ


せっかくT.K.Red さん 製作のMG キャップのTシャツを 着て撮影に臨んだのですが、全然わかりませんでした。

ビデオその2


20連マガジンの調整とアルミカート30連射。
 
よく見ると、ボルトは前回と違ってちゃんとオープン位置で止まっていますね。 前回と違う点は・・・インナーのゴムが新しいものを使ったような気がしますが、はっきりしません。 C-Tec のほうは、強力なブローバックなので後退力が強いとオープン位置できちんと止まるようですね。

ビデオその3


機関部の全バラシ
 
要は、スナップリングプライヤーを使用することです。
最後にはめるロッカーは、丸く削られている方が後ろ側になります。反対向きに入れると正常動作しません(経験者;)。