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コクサイとMGCのM16は、ほとんど同じ時期に登場しています。1973年(昭和48年)です。
日本初のM16のモデルガン化は、どちらが先なのかよく判りませんが、対MGCに燃えるコクサイ がMGC発売に合わせてぶつけて来たのかもしれません。
当初の登場広告には、ハンドガードやストックは実物用を使用すると謳っていましたが、実際に そのバージョンが発売された物かは知りません。のちの製品は普通に国産のパーツが使われています。

マルシン2型?と比較

写真02
コクサイM16の製造は、マルシンで行われ、マルシンからも同時に発売されました。
マルシンとコクサイの間で何かトラブったという噂を聞いたことがありますが確証はありません。
 
写真右がマルシンですが、見てのように両者はほぼ同じ製品です。
写真のマルシンは2型とも呼べる物でボルトアシストが付いています。マルシンは、このあと マガジンキャッチ周りに補強が施されたフレームへと変化します。
 
コクサイの方は、当初に発売された形のみでバージョンアップはありませんでした。
写真03
右側がマルシン2型です。サイト調整の矢印刻印が再現されています。
と、いいますかM16 の最初期のモデル601 はサイトに矢印がありませんでした。コクサイのモデルガンは、モデル604 空軍向けM16が近いのではないかと思います。 下記参考ページに詳しいです。

https://bpullignwolnet.dotster.com/retroblackrifle/index2.html


写真04
同じく写真右側がマルシンです。リリースレバーのチェッカリングも大きく変わっています。

刻 印

写真05
刻印自体に変化はありませんが、右のマルシンの方はsmG規制(52年規制)の刻印があります。

メ カ

写真06
マルシンもコクサイもハンマーはスチール製です。
機構的には実物をよく真似しています。独自機構のMGCとは対照的です。
写真07
コクサイの方には実物のようにボルトにエジェクターが装備されているので、右のマルシンのように フレームにネジ痕がありません。マルシンの方は2型になってMGCを見習ったのかエジェクターがフレームに固定されるように改良?されています。

写真08
コクサイのボルト上にあるエジェクターです。実物と同じ機構です。
この機構は、モデルガンには厳しいかもしれません。

紙 箱

写真09
どこにもコクサイと書いていないので、おそらくマルシンもこの箱ではなかったのではないでしょうか?

写真13
コクサイの証明は、このシールだけです。
下記広告のように当初は実物ハンドガードを付けて24,000円でしたが、国産パーツの物は19,500円で販売したようです。 1975年のMGTS 広告にも両方載っています。

登 場

初めて予告が載ったのは 1973年1月号(昭和48年)の広告です。
下の写真の一番左です。
ハンドガードなどのプラスチック部分は実物を使用と書いてあります。 限定1,000丁。このあと、なかなか発売にならず1年近く後にマルシンと 同時発売になります。価格は同じなので実物ストック付きの方が得しますね。 ほんとうに実物ストック付きが発売されたのかは知りません。下記に追記。
 
実際に発売された告知は1973年12月号です。真ん中の広告です。
永らくお待たせと書いてあります。また、この号には東京レプリカ(マルシン、中田)の 広告もあるように同時発売です。
 
国際M16は、このあと実物では無いハンドガードを装着して販売されましたが のちに販売をやめます。マルシンM16は、2度3度にわたりマイナーチェンジが行われ、52年規制後も販売は長く続きました。
 
写真10 写真11 写真12

初期品

コクサイのごく初期に予約販売された実銃ストックを取り付けたものをお持ちの方がいらして、借していただきました。有難うございます。
写真15 写真を撮ってからずいぶんと日にちが開いてしまったので、はっきりしないのですが確か上の方が実物ストックではないかと思います。 質感が違います。写真はクリック拡大できます。
写真16 ストック後方から見れば、簡単に見分けられます。本物は左でフタがちゃんと開きます。
右の物は単なるモールドのみです。
写真17 グリップの質感が違います。大きさも少し本物の方が大きかったようにあります。
写真18 ハンドガードの内側には、左右が判るようにRとLの刻印があります。実物にのみ見られます。
写真19 バレルも古い方は、色が黒いです。スチールではないようです。

分解図

写真14 マルシンの初期型用ですがコクサイのGun 誌広告と同じ物です。 エジェクターがちゃんとボルトに装備されています。
 
拡大できます→