ワルサーPPK 全員集合
まぼろし発見

亜鉛合金製モデルガン
写真00

ワルサーPPK を借りてきました。なんと見たことも聞いたことも無かったホンリュー(ハドソン)のパーツもあります。 ずらっと並べた左上から
MGC -1型、 そのままコピーのマルゴー、 まぼろしホンリュー です。
真ん中は、たぶんスズキ製のMGC-2型 のコピー品。
下の段は、左からCMC、 MGC -3型 です。

写真01

そうとうなマニアでもこれを見分けるのは、難しいでしょう。
左がMGC -1型、右がマルゴーでまったく同じ作りです。パーツ互換もあります。
MGC は、スライド右側にMGC マークが入っています。また、刻印が全然違い、実銃に近い物が マルゴーです。

MGC の 1型は、かなり早い時期に登場して007の映画に乗っかってヒット商品になったみたいです。 今の世の中みたいに価値観がたくさんある時代ではなく、「あれが良い」といえば誰しもがそう思った時代なので 007のヒットは今では考えられないくらいの大流行だったと思います。


写真02

こちらが、まぼろしホンリューPPK です。見かけのためにCMC のグリップを置いています。
借りたもののどこの製品か判らずに古いGun 誌をめくっていたら1978年5月号の モデルガンダイジェストでジャック天野さんがPPK の記事を書いてる中に記述がありました。
ジャック天野さんは亡くなられた根本 忠 さんの別名です。

写真03

この3つは、まったく機構が同じで一番左のMGC 1型のコピーです。
ハドソンの物は、写真のように1cmくらい長くて実物同様のサイズが「売り」だったようです。
でも、サイトの位置があまり変わらない場所なのは、笑えます。

写真04

3つともセフティが逆作用です。降ろしている時が正常で上げるとセフティがかかります。
一番左がレバー下げて発射できる状態です。右の二つは、セフティを掛けています。

上記Gun 誌で根本さんは、セフティを水平で止めるのがたいへんだからこうなったのではないかと言う 推論を述べています。


写真05

ホンリューPPK は、たしかに大きいです。スライドがでかくなった分フレームも大きくなっています。 右はMGC 1型。

写真06

でも機構は、まったく同じです。

写真07

ついでにMGC のタニオアクションの変遷を見てみます。
右から1型、2型、3型です。1と2はほとんど変わりませんが、3型はずいぶんスマートになっています。 トリガーバーも下から、はまるように変更されていますね。

MGC 2型は、Net 上でも見たことが無いので「本当にあったのか?」と思っていたところ WEB で写真を見つけました。やはり右側にMGC マークがありました。
2型は、MGC で生産された物は非常に少なかったのではないかと思います。 そのかわりスズキ製無刻印、マルシン刻印、マルゴー製 と各社から販売され相当な数が 出回ったと思います。
本家のMGC 製2型が少ないこととコピー品の関係は判りませんが なにか特別な事情でもあったのではないかと推測されます。


写真08

MGC は、3型になってから実銃サイズに変更されています。
左が1型、右が3型です。手に持つと全然大きさが違います。

写真09

MGC 3型とCMC 製品です。CMC には、実物のワンピースグリップが取り付けられているように 大きさ的には、両者実銃サイズと思います。

大戦中のかたちを再現したCMC と戦後版のMGC とはリアサイト形状が違います。スライド先端の カットも違います。両者共によく再現しています。


写真10

世界的に有名なPPK ですが小さなボディに複雑なダブルアクションを内蔵しているため 日本では、まったく再現されませんでした。しかし映画007の影響で数多く生産され、 たくさんの子供に親しまれた事だと思います。

私も子供のころスズキ製を購入しましたが、遊んでいたらバラバラに壊れてしまいました・・・。

日本の金属 PPK
MGC 1型 MGC 製スライド戦前版
セフティ逆
マルゴー 製コピー品
ハドソン 製コピー品、1cm大きい
MGC 2型 MGC 製スライド戦後版
セフティ正常
マルシン 製コピー品
スズキ 製コピー品
マルゴー 製コピー品
MGC 3型スライド戦後版、ナチグリップ、実銃サイズ
CMC スライド戦前版、唯一のリアルメカ(シングル)
ブローバック・タイプあり


計測は、それなりです。MGC は、刻印違い製品もあるかもしれません。

PPK刻印図


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