MGC グラフィティ

写真00 MGC の宣伝冊子であるビジェールの1982年版の紹介です。今が2022年ですからもう40年も前のことなのですね。 この度、初めて入手しました。

この号が欲しかったのには、訳がありまして、下のほうに詳しく紹介しますが 「MGC・モデルガンズ・ グラフィティー」という記事がありまして、そこにMGC 創立からこの1982年までの ほぼすべてのモデルが記載されているのです。以前から電子データでは持っていたのですが、ぜひとも本物を欲しくて この度粘りました。オークションで結構高値で購入しましたが、翌週にも同じものが出品されて安く終わって、なんだか 悔しい思いをしました。


82年とは?

写真01 さて1982年とは、モデルガン界でいうとどのような時代だったのでしょうか?

昭和で言えば昭和 57年で銃身分離型規制後から5年ほどたったころです。 この写真の記事は、まもなくGM-5 という社内名称のショートリコイルガバメントの登場を 予告しています。そうなんです、当時はバレルが後退しないGM-2 が全盛だったのでした。
おそらくこの登場期は、スモールカートだったと思います。のちにCP カートになり、リアルサイズ・カートに モデルチェンジしました。


写真02 また、写真右のページにはM-16 のプラスチックモデルが、秋には登場とあります。 以前より発売していた金属製モデルの競争力が落ちてきたことと、金属製だと銃口閉鎖が求められるためなのかもしれません。 安全関係以外は、最大限に忠実度を高めると書かれていて、金属モデルの独自機構から大幅に路線を変えています。 プラスチックに素材を求めた結果、機構や外観はリアルでもOKということになったのでしょう。

ご存じのように、このM−16 は名作になりました。のちにWAに金型が行き、ガスガンでも人気を博したようです( ネットでの情報)。


マテル・スナブノーズ

https://www.worthpoint.com/worthopedia/vintage-mattel-shooting-shell-snub-1796299139

写真03 MGC グラフィティの一番手には、マテルのスナブノーズが載っています。 これは、当時中田商店から仕入れたであろうアメリカの子供向けキャップガンを黒染めして MGC で通信販売をしていた模様です。

↑写真はインターネットから取ってきたものでマテルのオリジナルは、写真のごとくメッキ仕上げです。プラスチックの弾頭が火薬の力で 飛んでいく物のようです。


MGC No.1 カタログ

写真04 このカタログにも黒染めのことが書かれています。 今では鼻で笑ってしまうようなカタログですが、1960年当時は外国との貿易も解禁されていなくて また、世間でも玩具銃などまったく存在していない中、そうとうに貴重で高価なものだったようです。

コルトスペシャル

写真05 (以下想像込み)

通販でMGC 製品(キャップガン)を購入した小林青年は、カタログや取説の間違いを数々列挙し 手紙を出します。それを見たMGC 神保会長は、すぐさま会いに行きスカウトしてしまいます。 これが黄金コンビの誕生となりました。MGC で小林さんは、すぐにヒューブレー改造型を 開発し、コルトスペシャルとして販売します。日本初の排莢式モデルガンの誕生です。 (以上、私見です)

写真のブラックホークは、借りものですがCMC の物だそうです。MGC は先んじて同じ形を販売していたようです。 海外在住のこちらの方の以前のページにMGC とCMC を並べた写真があったと思ったのですが、探しきれませんでした。

国内規制適用外 https://ameblo.jp/sunny21083/

VP2 登場

写真08 次のページには、いよいよメジャーとなるワルサーVP2 が出てきます。よくホンリュー・モーゼルと モデルガン一番乗りを比較されますが、私に言わせればその前にMGC という名前を名乗った時から モデルガンは誕生したと言えると思っています。

ベレッタ34

写真06 MGC グラフィティには、イラストしか載っていないベレッタと下にP38 です。 このようなマイナーなモデルまで掲載しているということは、当時を詳しく知る方が この表の作成にかかわっているということが良く分かります。

ワルサーP38

写真07 このP38 は、コマンダーの仲間ではなくってコルトスペシャルのように逆ブローバック動作なのではないかと思います。

各ページ紹介

写真10


写真11 ワルサーヘンメリーというのは、ターゲット競技銃で当時東京オリンピックが開催されるのでモデル化された無可動の物です。

写真すら見たことがありません、いったい何人くらいが持っているのでしょうか?


写真12 昭和47年の規制で黒い金属モデルガンは消滅することになりました。長物の黒色はOKでしたので 規制前にあわてて拳銃にストックを付けたにわかカービンモデルが数種類発売されて在庫処分に貢献したようです。

規制を受けて反骨心満載の小林さんは、黒いプラスチック製モデルガンを開発し、現在まで続くことになる 材料革命の一歩を記しました。


写真13 昭和52年規制で銃身分離タイプが禁止となり、オートマチック以外もMGC では、拳銃製品すべてがプラスチック製となりました。

1980年のMー16 は金属製のカスタムモデルです。まだプラ製は登場していません。


お宝拝見

写真09 このVP-2 の箱の裏には、小林さんのサインがあります。

まさにお宝爆発です。


感 謝

写真14 旧モデルを友人にお借りしてページを書いています。有難うございました。