厚本は偉い

2021年10月1日、この記事を書いている時点で、新しい自民党総裁が決まり、来週には総理大臣になろうとしています。 その度重なる報道写真の背景に大きな本棚があり、飾り本だと思われる分厚い本たちがずらっと並んでいるのを見かけます。

そうなのです、少なくとも日本国において厚い本とは、知恵や賢さを目に見える形として表現しているのです。 昔は、どの家庭にも百科事典全集みたいなものがあって、本棚に鎮座していました。

かつては私の家にもあって、子供のころ私は、分厚い本を開いていると親の機嫌が良いので、よく寝っ転がって 百科事典を眺めていました。


厚いにもほどがある

米国から購入したビッカースの写真集ですが、やたらと厚くて、度を越しているんじゃありません? でっかいのがお好きなアメリカさんらしい本です。

比較に置いていますのは、わが日本を代表する銃器評論家の床井さんの名著ですが、厚すぎて 一度本棚に入れると二度と出さなくなるという伝説の「 世界の銃器 」です。

床井さんの本も世界の情報が満載で厚いのですが、こちらAR-15 は一つの機種のみの本なのに横長で床井さん著を凌駕しています。


重さ計測

あんまり重たいので、一体どのくらいあるのか計ってみました。

写真のごとく約 5kgもあってびっくり。床井さんのは3.6Kg。

ちなみにマルシンのXM177アルミ製モデルガンは、 2.5Kgくらいでした。


我が家の厚い本たち

写真04 ついでなので、我が家にある厚い本=熱い本 を引っ張り出してみました。

写真05 裏から見ると壮観ですね。いったい何キロぐらいあるのでしょう。 女房からは、モデルガンと同様に床が抜けると、よく怒られています。 せっかくなので下記に内容を紹介しておきます。いずれの本も素晴らしい中身です。

厚本一等賞AR-15

写真06 約100ドルで下記から購入できます。図は無く写真ばかりですが、超アップだったり、部分写真だったりと形状カタログのような 撮影の仕方ではありませんので、多少芸術っぽい感じが入っています。したがってメカなどを知りたい向きには合いません。 銃器を肌で感じるにはいいのではないでしょうか?

https://www.vickersguide.com/


写真07 写真08
写真09 写真10

日本代表・世界の銃器

写真11 上に紹介したAR-15 とは全く逆方向の編集内容で、図鑑的な写真にメカの図などマニア向けです。 題名どうり世界の銃器を西側、東側に分類し拳銃から機関銃まで網羅していますのですごい情報量です。 一家に一冊常備です。

世界の銃器  床井雅美

写真12 写真13
写真14 写真15

モーゼル小銃ならこれ

写真16 Gew 98 のことなら、なんでも載っています。ただし1次大戦後のパーツ組み替え銃や Kar98のことなどは 全然書かれていません。図も写真も素晴らしい一級品です。
日本で購入するとすごく高いので海外で買うことをお勧めします。

Rifle & Carbine 98

海外で購入時は、ドイツ語版と英語版がありますので注意が必要です。


写真17 写真18

Kar98ならこれ

写真19 上の本とは逆にKar 98 のことしか書いていませんが、種類、プロトタイプ、製造工場違い、銃剣、アンモなど なんでも載っていてやたらと詳しく、読むのに疲れます。
図も写真も素晴らしい一級品です。私は3冊持っていますが、もともと4部作で今では2部作になっているようです? 下記で買えます。

https://www.thirdpartypress.com/


写真20

トンプソンならこれ

写真21 MGC のドラムマガジンの話が面白かったです。表紙の革みたいな材質がボロボロ崩れるので困りものです。 軍用タイプの記述は少ないです。

The Ultimate Thompson Book by Tracie L. Hill

写真22 写真23

1903ライフルならこれ

写真24 じつは、まだあまり読んでいません。

The Springfield 1903 Rifles by William S. Brophy

写真25 写真26

日本軍の拳銃ならこれ

写真27 日本軍の拳銃に興味のある方は、全員持っているのではないかと思う素晴らしい本です。 こんなに素晴らしい本を日本人は出せないという環境が悲しいです。日本軍ガンマニアは必携です。強くお勧めします。

Japanese Military Cartridge Handguns
1893-1945

by Harry L Derby


写真28 写真29

エンフィールドならこれ

写真30 じつは、まだあまり読んでいません。

The Lee-Enfieldby Ian D. Skennerton

写真31 写真32

ルガー拳銃ならこれ

写真33 ボーチャードから始まり、ルガー拳銃のすべてに至る詳しい書籍です。
一大研究大書です。夢に出てくるくらいルガー漬けになれます。

Pistole Parabellum
by Joachim Gortz , Geoffrey. L. Sturgess

写真34 写真35

右写真のようにMGC のメタルストックのことも書いてあります。