写真00
いつもCAW のガバメントで発火遊びをしていたのですが、最近カートの飛びが悪くなってきました。 いろいろやってみましたが、最終的にはカートのインナーのオーリングが堅くなったための 抵抗増大によるスライド後退力の低下という結論に達しました。
 
じゃぁ、カート・インナーのオーリングを全部変えればいいじゃん・・・といっても カートの購入時期がまちまちで劣化具合も違うし、50個もあるのを同じ燃焼具合に調節するのは 難しいし・・・と、いうことでタニオコバから発売されたイージーCP カートのカップが使えないか 実験をしてみました。

実験その1

写真01
普通のインナーによく似た3×6の六角ボルトと3×8の皿ネジを買ってきました。
これにカップをかぶせてインナーとして使用します。
写真のごとくカップはランナーから手でちぎっただけでバリはそのままで使用しました。
写真02
六角ボルトも皿ネジもカートの口よりも大きく、間違っても飛び出ることはありません。


写真03
ピストンカップを図のように差し込んで実験してみました。
これで十分ブローバックするのではないかと期待したのですが・・・。

写真04
2個ずつ作って実験してみましたが、結果は六角は全然ダメで皿ネジが1個ブローバックしました。


実験その2

写真05
おっかしいなぁ・・・行けると思ったのだが??
今度はカップを反対向きにセットしました。カートに入れにくくなりましたが、形状から言って 間違いなくブローバックすると思います。

写真06
こんなかんじです。カップは使いまわしです。


写真07
おぉっ、見事にブローバック・・・とはいえ、六角ボルトの方は威力が弱いですね。
ともあれ4個全部ブローバックしたので良かったです。

写真08
一回目の実験とカップの向きを反対にした2回めの両方に言えることは、皿ネジのほうが 威力が強いことです。ブローバックの力をスライドが受けて後退するまで、インナーは 前撃針に押さえられていますので、ボルトと皿ネジの重さは関係ないと思います。
 
考えられるのは、図のように皿ネジのほうがカップの変形具合が大きく、より強くカップを カート壁面に密着させる力が働くのではないかと思います。
その結果、キャップ火薬の燃焼力をフルに保持できて、強いスライド後退力をもたらすことが出来たのではないでしょうか?

実験その3

写真09
ちゃんと、ブローバックすることが確認されたので、皿ネジに新品カップ7個で連射に挑戦しました。 間違いなく動きます・・・動いてちょうだい!

写真10
カートは、マルベリの旧型真鍮タイプです。MGC、CAW と同じ構造です。
しっかり7個ともブローバックしました。力も強かったです。
人前で絶対にうまく動かさないといけない時などは、お勧めです。
ブローバックは、カートの燃焼室の密閉具合ですべてが決まりますから。
 
いままでよりもカートの飛びが悪くなった時などは、オーリングの劣化(硬化)によって抵抗が増大し、 スライドの後退力が不足することを疑ってみてください。この自作インナーもその検証の手助けになることと思います。

ビデオ

実験1と実験2、後半に3回くらい使った普通のインナーのマルベリカートと、同じカートに自作インナーを使った物を 連射しています。自作インナーのカートの飛び具合を見るとイージーCP インナーの方がノーマルのオーリングよりも 優れた密閉性を発揮していることがよく判ります。
また、おまけにヘキサゴンカートも撃っていますが、アルミ製なのとオーリングも柔らかいので飛びがすごいです。