ルガーM1900

名 称The Luger Model 1900
所 属ドイツ
口 径.30ルガー(7.65mm)
記 事 大きなボーチャードピストルをゲオルグ・ルガーによって改良され生まれた。 1900年より製造開始。
美しい仕上げと凝った作り、数多くのバリエーションで100年以上経った今も コレクターアイテムとなっている。
弾薬は 7.65mmボーチャードを短くして新規開発された.30 ルガー。

(30モーゼルはボーチャード弾と同寸法)

参考までのちの有名なP−08との違いを挙げて置く。

  • 弾薬は専用設計の.30ルガー(7.65mm)。
  • グリップセフティが付いている。
  • トグルのつまみ形状。
  • リコイルスプリングが板バネである。
  • エキストラクタが違う。
  • 安全装置の向きが反対。
  • 安全装置の操作が反対。

ボーチャードピストルでボルト後方にあった、どでかい板バネはグリップの中に きれいに収まっている。
この時代は板バネが多用されているが、折れやすいことからやがて コイル・スプリングに代わって行った。

ボーチャードから比べると見事に改良されているが、すでにある物を改良するのは 案外簡単な場合がある。真っ白なところからクリエートすることは大変なエネルギーが要る。 ルガーを知るときにはボーチャードも知ろう。

構造はショートリコイル。トグルがフレームに当たって開放する。
↓こちらに素晴らしいイラストあり。
http://www.granaventura.com/luger/parabellum.htm

モーゼルC96 同様に長銃身カービン式も存在した。

雑記 世界初の自動拳銃を開発したボーチャードであったが、個性の強い性格で自分の設計に自信があり、 改良を拒んだ。
より良い商品、売れる商品としての改良を唱えるルガー氏とのあいだで協調関係は破綻した。 ボーチャード拳銃の開発時は互いに組んで開発した二人であるが(弾薬はルガー氏と書物にある)、 DWM 社内での改良はルガー氏のみで行われ、完成したピストルは、その後いち早くスイスが 軍用に採用するなど世界的に有名になった。ルガー拳銃という名前は付いた事はないが 世間一般にLuger Pistole と呼ばれる。

板バネが判る絵を描いてみた。
マガジン後方の赤いS字が板バネ。↓

マガジンから薬室まで遠くて装弾不良を起こしそうに見えますが、実際に弾が送り込まれるときには、 銃身はショートリコイルし、後退しているので薬室とマガジンは接近して装弾されます。

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