ウェブリー・オート

名称

Webley and Scott 1912 Mk 1

所属イギリス
口径.455 オート 7連発
記 事 何十年と英国軍にリボルバー制式拳銃を供給してきたウェブリー社は 自動拳銃の登場により、自社でもマース・ピストルの作者の特許を買い取り試作を始めた。 1904年に試作が出来上がり1912年に.455口径の軍向けピストルの完成を見る。 1913年に英国海軍に採用されたものの評価は芳しくなかったようである。

ウェブリー自動拳銃は陸軍には採用されなかったがコマーシャル版で.32ACP、.380ACP、.22 、.25ACP 口径などが 作られ販売された。

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今まで使用していたリボルバー用455口径をセミリムドにし自動拳銃用に新たに作られた .455オート弾。英国は世界各地に植民地を有していた歴史があり現地での交戦も多く経験していたから このような大口径弾を採用したのではないだろうか?ストッピングパワーに優れている。
軍正式弾は1922年ごろ、38口径弾に変わった。
なお、455リボルバー弾は無煙火薬になり図より3mm短くなった。


軍隊用には、このような板ストック付きも用意された。図の銃はMk1.No.2 でハンマー後方にセフティキャッチがある。

右側はこんなかんじ。

この銃の「キモ」は何といってもリコイルスプリングだろう。 モデルガンのタニオアクションのようにレバーを介して松葉バネで行う。

ロックシステムは、銃身に斜めの凸が2本あり、フレームの凹と噛み合っている。 発射に伴うスライド後退により銃身はフレームの溝に沿って数ミリ下降・後退する。 スライドとの連結は現代の自動拳銃のロックと同じでご先祖様のようだ。


資料写真が見にくかったので途中で描くのをやめてしまった。よってパーツは全部ではありません。 しかし部品数多すぎじゃない?ウェブリーさん・・。トリガーカバーの加工やマガジンキャッチ(2部品) など、凝ったつくりだ。一番凝っているのはロックシステムでフレーム、銃身の精密な加工が要求される。 作るのが大変そうだ。

マガジンボタンがカムになっていてマガジンキャッチを押し込む。 マガジンキャッチは半円でマガジンに開いた穴に入る。

絵で見ると小型拳銃のように見えるが大きさはガバメントと同じく216ミリほど。

こちらは、1907年ごろ英国初の自動拳銃となったMARS拳銃。あまりまともな写真ではなかったので けっこういい加減に描いている。でかそうな銃だ。強固なロックシステムで8.5mmのボトルネック弾を 高速で発射したようだ。トリガーガードの上の穴は何用だろう?

ロックシステムは良く判らないがボルトを後退させている写りの悪い写真から 描いた。なんだか、ライフル銃の回転ボルト式のようにも見える。

ロングリコイルで8.5mm、9mm、45口径があったようだ。廃莢は真後ろに飛んだというが ちょっと良く判らない。


ENDO さんより資料写真をいただいたので描いてみた。大きさは判らない。 この状態がロングリコイルして銃身が戻った廃莢状態ではないだろうか? 弾は45ACP のようにも見える。MARS 拳銃は何種類かあり、このフレームと 上に描いた物は違う。



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